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2007年7月14日 (土)

●バブル崩壊で行方知れずになったボタンたち

英国が栄華を極めた頃、美しいビクトリアンジュエリーボタンがたくさん生まれましたが、ビクトリア女王の逝去とともに、少しずつ表舞台から姿を消して行きました。またしてもボタンがこの世から消えてしまう冬の時代です。

100年に一度、世紀末にはボタンがこの世から消えてしまうのです

それでは、ついこのあいだの話、20世紀末のボタンたちはどうしていたでしょうか?

Hms 20世紀末は日本のお話です。1992年から93年にかけて、美しいボタンがたくさん作られ、優雅に服を装飾しました。ゴージャスなボタンたちが女性のファッションを支えていました。日本のファッションが世界で一番美しいボタンたちを呼び起こした時代です。

ところがバブルの崩壊とともに、ファッションの流れががらりと変わり、ゴージャスな服が姿を消すとともに、ボタンたちは服を装飾する主役の座から離れていきます

97年98年になると、ボタンはほとんど使われなくなります。その頃のファッションを思い起こしてみてください。たとえばキャミソール。服はほとんど装飾性がなく、わずかにレース等が使われているだけでした。

ワイシャツについたボタンもそうです。ワイシャツの貝ボタンの国際標準サイズは、11.4ミリです。ところがこの頃のワイシャツには、プラスティックの10ミリのボタンが使われています。価格崩壊で使われるボタンでさえ、わずかなコストダウンのために、サイズまで小さくなってしまいました。ボタンが犠牲になった悲しい時代です。今でもワイシャツのボタンはそのほとんどが直径10ミリです。

でも、21世紀に入って少し時間が過ぎた今日この頃、わずかながらボタンたちはその本来の美しさを取り戻しつつあるのです

ボタン百物語 その5  by button curator

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